なんちゃってプログラマーの勉強部屋

自分が学んだ諸々を備忘録的に公開します。

もう7月。

前の記事を書いたあと、プリミティブ方程式を解くプログラムに苦戦しまくって、気がついたら日付変更線またいでしまった。
ちなみに、プリミティブ方程式とは、
1) $\cfrac{\partial u}{\partial t} = -u \cfrac{\partial u}{\partial x} -v \cfrac{\partial u}{\partial y} -w \cfrac{\partial u}{\partial z} + 2 \Omega sin \phi v - \cfrac{1}{\rho}\cdot\cfrac{\partial p}{\partial x} + F_x$
2) $\cfrac{\partial v}{\partial t} = -u \cfrac{\partial v}{\partial x} -v \cfrac{\partial v}{\partial y} -w \cfrac{\partial v}{\partial z} + 2 \Omega sin \phi u - \cfrac{1}{\rho}\cdot\cfrac{\partial p}{\partial y} + F_y$
3) $g = -\cfrac{1}{\rho}\cdot\cfrac{\partial p}{\partial z}$
4) $\cfrac{\partial \rho}{\partial t} = -u \cfrac{\partial \rho}{\partial x} -v \cfrac{\partial \rho}{\partial y} -w \cfrac{\partial \rho}{\partial z} - \rho(\cfrac{\partial u}{\partial x} + \cfrac{\partial v}{\partial y} + \cfrac{\partial w}{\partial z})$
5) $\cfrac{\partial \theta}{\partial t} = -u \cfrac{\partial \theta}{\partial x} -v \cfrac{\partial \theta}{\partial y} -w \cfrac{\partial \theta}{\partial z} + H$
6) $\cfrac{\partial q}{\partial t} = -u \cfrac{\partial q}{\partial x} -v \cfrac{\partial q}{\partial y} -w \cfrac{\partial q}{\partial z} + M $
7) $P = \rho RT$
という7つの式のことを指しています。気象予報のためのプログラムのおおもとということになるのでしょう。
1), 2) は東西方向と南北方向のそれぞれの風の運動方程式です。形から、風速の時間変化率を算出しています。
3) は鉛直方向の風の運動方程式です。一般的には、およそ静力学平衡の式が成り立つと考えて計算されることが多いですが、局地的な現象は静力学平衡の式では求められませんので、非静力学平衡の式で計算される、またはオメガ方程式と呼ばれる方程式で求められるようです。自分は、3) の$g$ (重力加速度)を移行して、0 を返すようにしてみました。
4) は連続の式、もしくは質量保存の式を指します。ある体積の場所に吹き込む空気と吹き出す空気の量が釣り合うというものだったと記憶しています。
5) は熱力学方程式、もしくは熱エネルギー保存の式を指します。ここで、$\theta$ は温位と呼ばれる、空気の断熱変化が起こっても保存される、温度と似て非なるものを指しています。最後の $H$ は非断熱過程による加熱を指す量ということです。
6) は水蒸気の輸送方程式または水蒸気保存の式を指します。空気と同様水蒸気でも同じことが言えるということなのでしょう。$ M $ は非断熱過程による加湿を指す量になります。
7) は高校でも習った気体の状態方程式です。高校では $PV = (n)RT$ で習っているかもしれませんが、空気の分子量が 28.96 だとすると、これで n を割って質量が計算できます。($\cfrac{n}{28.96} = m (m: 質量)$) また、密度は質量を体積で割ったもの ($\rho = m / V$)ですから、結果として 7) 式を得ることができます。この式では、温度(温位)と密度から圧力を求めるという計算をしています。
Web 見てて、簡単なプログラムがあったので、それに触発されて作ったのですが、どうせ作るなら、できるだけそれっぽいのを、と思っていたらこんなに時間がかかってしまった・・・。

一般気象学

一般気象学

しかし、ここに来るまでに、いろいろとわからないことが多かったから、勉強する時間も多く使ってしまったが、ちょっとは役にたったんだから、これでよしとしよう。
今後も、自分が学んだりしたことをメモしていきます。・・・あくまでも自分のための備忘録ですが・・・。